人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・”伸びる人””伸びない人”の違い
2022/09/17
人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・”伸びる人””伸びない人”の違い
1)伸びる人に共通していること
・捉え方が素直である。
・意識の向け方、使い方がうまい。
- ・思考が未来へと紐づいている。
2)伸びない人に共通していること
- ・自分を守ろうとしている。
- ・他者の目を気にしている。
- ・依存した考え方・行動をしている。
3)伸びない人から伸びる人になるためにやること3選!
- ①自己肯定感を持つ
- ②未来思考で”今”を捉える
- ③自分軸をつくる
<解説>
人間の思考・判断・行動は、「記憶」の産物です。
「記憶」といっても、「遺伝的な先天性の記憶」と「教育による後天性の記憶」とに二分されます。
当然、あなたの思考・判断・行動もどちらかに振り分けられることになります。しかし、意識下で行われている作業なので、今の決断・行動が先天性の記憶によるものなのか、後天性の記憶によるものかは、正直分かりづらいところはあります。
では、伸ばすために、何の、どこに着手してくかを考えていきたいと思います。
結論、自己の判断・行動するためのプログラムを書き換えるだけです。
今までの自分の判断・行動を尊重しつつも、未来の自分に向けた取り組みになるようプログラミングを上書きするのです。
それでは、伸びる選手、そして人材を育むために必要な見直し箇所について話をして参ります。
3つのセルフプログラミング
- ①自己肯定感を持つ
- ②未来思考で”今”を捉える
- ③自分軸をつくる
まずは、①「自己肯定感を持つ」ことから解説していきます。
ネット上で、自己肯定感が高いとか、低いとかの話を見聞きすることがあります。どうしても肯定感が高いとポジティブ、逆に低いとネガティブ的なイメージされている人が多いかもしれませんが、それは違います。
自己肯定は、自分の今の状態を認めることにあります。
「足が遅い私」「絵がうまい私」「人前でうまく話ができない私」「手先が器用な私」などの私を、私として受け入れることが「自己肯定」になります。
その感覚を持ち合わせているか、持ち合わせていないかを問うことが「自己肯定感」に当たります。
アナ雪ではありませんが、「ありのままの自分」でいいのです。
どうしても、周りの人と自分とを比較をしたり、または、自分の理想とする自分とを比較してしまいます。この状態はよくはありません。この状態とは「脳内状態」のことです。
人間は、脳内にドーパミンが出されている状態、イメージ的にはワクワクしている状態がより活動的になります。人間は、自己を否定している状態では、行動・活動が鈍ってきます。もし、今の自分のスキルが理想とかけ離れていたとしても、否定することなく関係なく活動するのです。
一般的にいう「こうすれば、こうなるから、やっぱり無理だからやめておこう」とか「どうせやっても、成功しないから、次回に回そう」などの否定思考は、自分を傷つけていることになるのです。
自分のするべきことをスムーズに行うためにも、自己を否定・避難する思考プログラムを停止させ、自己を肯定する思考プログラムにシフトチェンジする必要があります。これが「マインドセット」です。
まずは、自己の存在を認めることから始めてください。
自己を肯定する力である「自己肯定感」を手にしましょう。
「今の私があってこその、未来の私」です。
続いて「②未来思考で”今”を捉える」を解説していきます。
コーチングの手法が世の中に浸透した成果の一つが「目標設定」です。
目標を設定することにより、自分がすべきことが具現化され、よりモチベーションを上げやすくなるということは良いことです。
このコーチングの手法は、仕事だけでなく、勉強、スポーツ、家族旅行、趣味など、あらゆる場面で使用可能のアイテムです。
しかし、問題は目標を設定する際の注意事項が抜け落ちている点にあります。目標を設定する際に気をつけなくてならないのは、過去の自分の願望を具現化するものではないということです。「こうなればいいな〜」「こうなってほしいな〜」と願いを文字化するものではありません。この状態で目標設定したとしても結局は、「どうせ、無理」「やっぱり、できなかった」といういつもの言葉を使いながら、元の鞘に収まろうとします。この魔法の言葉が、自分にとって一番落ち着く言葉であるということを知っているのです。「変わりたい、けど変わらない」です。
人間は、過去の記憶や経験を優先させる習性があります。この思考を改善していく必要があります。
ここで考えなくてはならないのは、「過去思考」ではなく「未来思考」で「今、するべきこと」を捉えられているか、ということです。
「過去思考」の方は、「この反省を踏まえて次の課題に着手していきます」という言葉をすぐ口にします。これでは反省の連続にしかなりません。反省はマイナスをゼロにすることです。決してプラスにはなりません。この考え方では、プラスの上位に設定した「目標」を達成することは不可能ということになります。
目標を設定するときには、「未来思考」の自分が目標を映像化することが大事になってきます。これを「セルフイメージ」といいます。決して「過去思考」の人が今の自分をイメージすることをセルフイメージというのではありません。
脳にはミラーニューロンという機能が備わっています。こんなことはないですか、あくびをする人を見たら、あくびをしている、トイレに行く人を見たらトイレに行きたくなるなどです。自分の意思とは関係ない情報を「in put」した瞬間に勝手に脳は模写しているのです。言葉もそうです。日本人の赤ちゃんは日本語を、アメリカ人の赤ちゃんは英語を話すようになります。これもミラーニューロンのなせる技です。
「未来思考」はこの機能をうまく活用する思考のことです。
未来の自分をまず明確に映像化し、その映像を文字化するのです。その未来の自分が”今の行動“へと導くのです。脳は、時間・場所・主語の区別がつきません。脳は、未来の映像を強く描く(イメージする)と、今の自分とのギャップを脳が認識し、「そんなはずはない」とイメージした映像を具現化しようと勝手に行動をし始めるのです。
一般的にいう「努力」「頑張る」「根性」の世界は必要ないのです。勝手にやっているのです。脳はズレを感じたら、自動的に修正しようとするのです。ある意味「適応規制」の正しい使い方になります。過去の自分を守るために適応規制を使うのではなく、未来の自分を具現化させるために適応規制を使用するのです。
これが「未来思考」の活用方法です。
最後に「③自分軸をつくる」について解説していきます。
ここまで「①自己肯定感を持つ」、「②未来思考で”今”を捉える」について解説してきましたが、①・②ともに「③自分軸」があってこその話になります。
「自分軸」がない人は、自己肯定が苦手ですし、さらに過去思考で生活する習慣が身についています。これは自分の意志とは関係ありません。自分軸がないということは、他人軸を頼りに生きていくことが当たり前である状態なのです。他人軸とは、他者依存型の生活をしている人のことです。もちろん本人は、他人主導型の生活をしていることに気づいておりません。
自分のことは自分で決め、自分で判断・自分で行動するのは基本です。しかし「あの人が言ったから」とか「みんながやっているから」などと、自分の行動は他者が導いたからだと言わんばかりの無責任な発言をされる方がいらっしゃいます。そんな方は、スピード違反で検挙された時に、「他の車もスピードが出しているじゃないか」と自分のことを棚に上げたクレームを警察官にぶつけるなどの手法しか持ち合わせていないのです。アクセルを踏み込んだのは自分だ、という自覚がないのです。
実は、自分軸のない方は、他人軸で生活する方が楽だということを知っているのです。しかし、これも脳の習性であるのが困ったところなのです。自分で決めるより、他人に従った方を好むのが、人間らしく可愛いところなのです。なので、ラーメン屋に行列ができるのです。
では、どうやって自分軸を作り上げていくのかということになります。
自分軸の基本は「自己肯定」がベースです。
「自分を信じるのは自分」であるということです。
「正解・不正解」「正しい・間違い」ではなく、今の自分が答えを出すことが芯となり、やがて軸になっていくのです。
軸を太く、そしてしなやかにしていく過程で重要になってくるのは「信念」と「価値観」になります。
「信 念」・・・自分が信じるもの、信じたいもの。
「価値観」・・・自分が大切にしているもの、大切にしたいもの。
この「信念」と「価値観」と共に「in put」が必須です。
多方面からの知的財産を、人から、そして書籍などから入手するのです。ここで気をつけてほしいのは、偏らないことです。多くの視点・観点で物事を見られるように、多岐に渡る情報の方を入手(「in put」)することが望ましいでしょう。
次に大切なのは、「経験」です。
「経 験」・・・自己を揉む過程。
「経験」は「out put」です。
自己が信じるもの、大切にしているものが、社会に通用するのかを身をもって試してみることです。しかし、揉まれ方が少ないと、折れやすい軸となってしまいます。
ここでの試す場の一つは「議論」です。意見の交換を繰り返すのです。
他者と意見交換することで、他者の意見を聞くことも出来るし、また自分の言いたいことが正確に言えているかのトレーニングにもなります。また、意見交換することで他者との違いやズレを知ることもできます。
この揉まれることで、さらに「自分軸」がしなやか(柔軟)になってきます。
次の場が「実践」です。
自己の意見や考え方が机上の空論にならないよう実践を繰り返すのです。ここで数多くの経験を積み上げることで、より自分軸を強固なものに仕上げることができるのです。
これまで、「①自己肯定感を持つ」「②未来思考で”今”を捉える」「③自分軸をつくる」について解説して参りました。お読みいただいてわかるように理屈ではない、理屈が存在します。人間は、「刺激」を求めるけども「変化」を好まない不思議な生き物です。過去の自分を大切にしながらも、未来の訪れる自分をより大切にする生き方をして欲しいと願うばかりです。
今回、「伸びる人づくり」をテーマに解説して参りましたが、当然、時間のかかる作業です。しかし、伸びる感覚を身につけた方は、どの社会においても自己成長に喜びと楽しさを感じられる人間でいられます。脳は死ぬまで成長し続ける力を持っています。その力を自己の都合で勝手に終わらせないようにしてください。そして、ワクワクした人生をお送りください。応援しております。
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