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「自走できる選手」を育むために大人が考えること

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「自走できる選手」を育むために大人が考えること

「自走できる選手」を育むために大人が考えること

2026/06/27

「自走できる選手」を育むために大人が考えること

~子どもの未来を支える、本当の教育とは~

「先生、この子は自分で考えないんです。」

「言われたことはやるのですが、自分から動けません。」

保護者の方や指導者から、このような相談を受けることがよくあります。

スポーツの世界では、「もっと主体性を持ちなさい」「自分で考えなさい」という言葉が頻繁に使われます。

しかし、本当に「自分で考えられる子」は、どのように育つのでしょうか。

fine理論では、その答えは技術練習の中だけにはないと考えています。

私たちが育てたいのは、試合に勝つ選手だけではありません。

どんな環境でも、自分で考え、自分で判断し、自分で人生を切り拓いていける人です。

それが、fine理論のいう「自走できる選手」です。

これからの時代に必要な力

現代社会は、不確実性に満ちています。

昨日までの常識が、今日には通用しなくなることも珍しくありません。

さらに、自分ではどうすることもできない理不尽な出来事にも直面します。

そんな時代だからこそ、誰かの指示を待つだけでは生き抜くことができません。

必要なのは、自ら考え、自ら行動し、自ら修正しながら成長し続ける力です。

スポーツは、その力を育てる最高の教育の場です。

だからこそ、勝敗だけを見るのではなく、「人としてどう育つか」を大切にしたいのです。

世の中には二つのタイプがある

子どもたちを見ていると、大きく二つのタイプに分かれます。

一つは「依存型」。

もう一つは「自走型」です。

依存型の選手は、常に誰かの判断を待っています。

「次は何をしたらいいですか。」

「先生、これでいいですか。」

「お父さん、お母さんはどう思う?」

自分で考える前に、答えを求めることが習慣になっています。

一方、自走型の選手は違います。

自分で情報を集め、自分で考え、自分で判断し、自分で行動します。

そして、うまくいかなければ原因を考え、自分で修正しながら成長していきます。

つまり、自走型とは、「自立」「自律」、そして「修正する力」を持った選手なのです。

身体だけでは、人は成長しない

fine理論では、人間を二つのSelfで考えています。

一つは「Self2」。

これは身体そのものです。

走る。

跳ぶ。

投げる。

シュートを打つ。

スポーツで目に見える能力のほとんどが、このSelf2です。

もう一つが「Self1」です。

Self1とは、Self2をコントロールする司令塔です。

考える。

判断する。

感情を整理する。

意思決定する。

行動を修正する。

つまり、「脳の働き」そのものです。

スポーツでは、身体を鍛えることばかりに目が向きがちです。

しかし、本当に育てるべきなのは、このSelf1なのです。

どれだけ身体能力が高くても、自分で考えられなければ、環境が変わった瞬間に力を発揮できなくなります。

Self1は、なぜ育たないのか

では、なぜSelf1は育たないのでしょうか。

その理由は、とてもシンプルです。

考える機会が少ないからです。

「あれをしなさい。」

「これはダメ。」

「早くしなさい。」

「こうした方がいい。」

家庭でも、学校でも、スポーツでも、大人が先回りして答えを与えてしまう場面は少なくありません。

もちろん、それは子どもを思う気持ちからです。

失敗させたくない。

困らせたくない。

遠回りさせたくない。

その愛情は本物です。

しかし、その結果として、子どもは自分で考える必要がなくなります。

すると、Self1は成長する機会を失ってしまうのです。

Self1を育てる方法は、とてもシンプル

では、Self1を育てるにはどうすればよいのでしょうか。

fine理論の答えは、とてもシンプルです。

任せること。

そして、

信じること。

子どもが考える時間を奪わない。

失敗する経験を奪わない。

自分で答えを見つける機会を残してあげる。

その積み重ねが、自分で考える力を育てます。

大人が答えを教えることは簡単です。

しかし、自分で答えを見つけた経験こそが、一生の財産になります。

自走する選手は、「問題発見力」が高い

日本の教育は、「問題を解く力」を育てることが得意です。

テストには正解があります。

練習にも正しいフォームがあります。

しかし、社会には正解のない問題が数多くあります。

だからこそ、これから必要なのは「問題発見力」です。

「もっと良くするにはどうすればいいだろう。」

「なぜうまくいかなかったのだろう。」

「何が原因なのだろう。」

この「なぜ?」を持ち続けられる子どもほど、自分で成長していきます。

そのため、大人がすぐに答えを教えるのではなく、子どもの問いを大切にすることが重要です。

問いを持つ子どもは、自ら学び、自ら伸びていきます。

「親」という字が教えてくれること

「親」という漢字は、

木の上に立って、見る

と書きます。

私は、この漢字には親の本質が込められていると感じています。

子どもが転ばないように、すべての石を取り除くことではありません。

転んでも立ち上がれる力を信じて見守ることです。

困ったときには支える。

しかし、先回りしてすべてを解決しない。

子どもが自分で考え、自分で歩き出す瞬間を待つこと。

それが親の大切な役割ではないでしょうか。

「心配」と「信頼」

保護者であれば、子どもを心配するのは当然です。

しかし、ときには、その心配が子どもの成長を止めてしまうことがあります。

「失敗したらどうしよう。」

「傷ついたらかわいそう。」

「できなかったら困る。」

こうした思いから、大人はつい答えを与え、先回りしてしまいます。

その瞬間は安心できるかもしれません。

しかし、その安心は大人の安心であって、子どもの成長ではありません。

子どもは、自分で考え、自分で失敗し、自分で立ち上がる経験を通して、自走する力を身につけていきます。

だからこそ、必要なのは「心配」をなくすことではありません。

心配よりも、信頼を少しだけ大きくすることです。

「この子なら考えられる。」

「この子なら乗り越えられる。」

その信頼が、子どものSelf1を育てていきます。

自走する力は、一生の財産になる

スポーツには、勝つ日もあれば負ける日もあります。

成功する日もあれば、失敗する日もあります。

しかし、本当に価値があるのは、その経験を通して「どう生きる力を身につけたか」です。

fine lab.が目指しているのは、言われたことだけをこなす選手ではありません。

自分で考え、自分で判断し、自分で行動し、自分で修正しながら成長し続ける選手です。

それが、自走できる選手です。

そして、その力はスポーツだけで終わるものではありません。

社会に出ても、仕事でも、家庭でも、人生のあらゆる場面で、その人を支え続ける力になります。

最後に、保護者の皆さまへお願いがあります。

どうか、お子さんを信じてください。

そして、少しだけ任せてください。

子どもは、大人が思っている以上に、大きな可能性を持っています。

その可能性を引き出すのは、「指示」ではありません。

信頼です。

その信頼こそが、子どものSelf1を育て、自走する力を育み、未来を切り拓く原動力になります。

それが、fine理論が考える「教育」であり、「自走できる選手」を育むということなのです。

 

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