結果を出す選手の「セルフマインド」について
2022/11/28
結果を出す選手の「セルフマインド」について
今回のワールドカップカタール大会における日本チームの戦いぶりに悲喜交々な日々を送っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
「勝てば機嫌良く仕事ができる」「負ければビールが美味しくない」などなど、状況によってカメレオンみたいに自己の状態を変化させていることはありませんか?
スポーツの世界では、そんなシーンをよく目にします。
私もこれまでに多くのスポーツ選手、そしてスポーツコーチの方々とお付き合いをさせていただいております。ありがたいことに、その際質問を受けることがあります。その中に「ぶれずにパフォーマンス発揮させたいのですが、その秘訣みたいなものがありますか?」というものもあります。
今回はその質問のコアとなる話をしていきたいと思います。
では、タイトルにあります「セルフマインド(Self-mind)」について、解説していきたいと思います。
セルフマインドを「セルフ+マインド」に二分してみていくと
「セルフ」は、自分・自身・自我・自己・利己心
「マインド」は、物事に対する意識や思考、そして知性や理性を働かせているもの
(外からの刺激で発生する本能的な「感情」も含む)
です。よって、
「セルフマインド」とは、自己の基本的な考え方や思考、そして物事に対する意識や情動と解釈しております。当然、自己の思想や意思も含んでおります。
と、解釈してください。
スポーツの世界では、パフーマンスを発揮させるためには、選手のマインドが重要性であるとの認識をもたれるようになってきております。これはスポーツの世界だけではなく、働く人のマインドも然り、音楽などの文化活動している人のマインドも同様に重要なことだと考えます。
では、「セルフマインド」を、fineに保つための3つの方法を紹介いたします。
①「一喜一憂」より「泰然自若」
②「期待」より「応援」
③「願い」より「行動」
です。では、一つずつ見ていきたいと思います。
①「一喜一憂」より「泰然自若」
「一喜一憂(いっきいちゆう)」・・・状況が変わるたびに喜びと心配が交互に訪れて、落ち着かない状態。まわりの状況にふりまわされること
「泰然自若(たいぜんじじゃく)」・・・落ち着いて物事に対して動じない様子。
私たち人間は、「勝った・負けた」「良かった・悪かった」と、目の前の結果に対してどうしても心を動かしてしまいます。
今回のワールドカップにおいても森保監督がドイツ戦後に「一喜一憂せずに」と選手に伝え、そして選手も同様に口々にしておりました。そのコメントを見て「さすがだな」と思いました。しかし、これは勝った時だけではなく、負けた時も同様です。当然コスタリア戦の後も同じなのです。
何事もなかったかのように、「今、するべきこと(未来の今のための準備)」をするだけなのです。それも「fine状態」で取り組むだけなのです。
自分がfine状態でない人は、どうしても意識を過去に飛ばしてしまいがちです。「もっとこうすれば良かった」「あんなことをしなければ良かった」などと、後悔思考で頭をパンパンにしてしまいます。どうにもならないことを考えたとしても、どうにもなりません。ある意味、「脳を無駄に使っている人」とも言えます。
この「一喜一憂」する思考習慣・行動習慣をやめ、何事にも動じない「泰然自若」状態を自らの手で掴んでほしと思います。
(追加の話)
この話をした時に「喜んではいけないのですか?」という質問を受けたことがあります。
回答としては「当然、喜んでO Kです。精一杯に喜んでください。逆に悲しんでください。その時間は確保していただいて結構です。しかし、次にする行動に影響を与えることがないようにしてください」とお答えしました。
この「次にする行動・活動に影響を与えない」ということが重要なのです。
「ただ、やるだけ」なのです。
「花はただ咲く ただひたすらに ただになれない 人間のわたし』 相田 みつを
②「期待」より「応援」
「期待」が悪いと言っているのではありません。
期待することで人が伸びるという研究データもありますので、「期待」自体は問題ありません。
問題は「期待している私」です。
期待は対象者のためのものですが、自分のために期待をしている人も時々いらっしゃいます。
ある意味「期待」は「フレーム」だという感じです。そのフレーに入らなければ、「期待を裏切る」ということに認識するのです。
「あなたは、私の期待を裏切った」「私は、あなたの期待に応えられなかった」などの言葉は、日常で使われています。
ある意味、「期待」は狭義的なイメージであり、「応援」は広義的な意味合いを持ちます。
「応援」は、結果関係なしに、その人のパフォーマンス全てを支援する・承認するというイメージです。
「Welcome」「don't mind(ドンマイ)」「問題ない、問題ない」「結果!そんなの関係ないよ」、上から目線で「よきにはからえ」です。
その人が取り組んでいる全てをOKにするマインドになります。
みなさん、器の大きな思考で、もの事を見ていきましょう。
③「願い」より「行動」
誰しもが願い事をします。
特に日本人は「神頼み」という言葉もあるぐらいなので、みなさん「願い事」をしたことがあると思います。
これも「願い」が悪いと言っているのではなりません。
「願い」が「依存」に変わることが怖いということです。
自分の願い事と結果にずれが生じると、「他人や物、環境」のせいにする人がいらっしゃいます。
人のせいにする暇があったら、即行動です。
悔やんだり、嘆いたり、人のせいにする時間は無意味です。
そんな時間も楽しみたいという方は、浸っていただいてもいいとかと思いますが、望む結果は得られません。
このような依存思考の方は、解決するは自分ではなく、他人になります。
やるのも、したいのも、行動するのも、私なのです。
「依存思考」ではなく「自立思考」への変換が、自己のパフォマンス発揮には必要な思考(マインド)になります。
「自分が行動する」が基本です。
以上、「セルフマインド」を、fineに保つ3つの方法を紹介いたしました。
現在は情報化社会です。
この情報化社会からは永遠に逃げられません。
自分を揺るがす・惑わす情報が散乱しております。
そのためにも、「セルフマインド」=「自己の在り方」が、より重要だと考えています。
よく「自分をしっかり持って」と言いますが、そのために必要な「思考スキル」だと思っていただければ幸いです。
fine lab.代表 森 億
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