なぜ人は学校や職場に行けなくなるのか?
2025/09/23
なぜ人は学校や職場に行けなくなるのか?
〜アロスタシスと脳科学でひも解く“不登校・出勤しぶり”〜
「行かなきゃいけないのは分かっている」
「でも体が動かない」
「休むことに罪悪感があるのに、どうしても行けない」
不登校や出勤しぶりは、本人も周囲もつらいものです。
でもこれを「意志の弱さ」で片づけてはいけません。
脳の最新研究では、これは アロスタシス(先読みシステム) が働いた結果であることが分かってきています。
1. 脳は未来を“先読み”して動いている
私たちの脳は「ホメオスタシス(恒常性維持)」で変化後に体を戻すだけでなく、
「アロスタシス(予測的調整)」 によって未来を先取りして身体を整えています。
例えば、過去の経験から「学校や職場=ストレスや疲労」と学習すると、
脳は未来をシミュレーションし、出かける前から心拍を上げたり胃痛を起こしたりします。
👉 これは「行くと危険だからやめておけ」という脳の先回り。
つまり、不登校や出勤しぶりは 「アロスタシス」の“防衛的予測”が過剰に働いた結果 なのです。
2. 長く続くとアロスタシスは“回避の習慣”に変わる
一時的な休みは、脳が「エネルギーを温存しよう」とする自然な反応です。
しかし、長く続くとアロスタシスの予測モデルは「行かないことが安全」というパターンで固定されていきます。
- 報酬系の変化:休むことで「安心」という報酬が得られ、習慣化する
- 扁桃体の過敏化:小さな刺激でも強い不安を感じやすくなる
- 海馬の記憶固定:「行けなかった経験」が予測材料として強く残る
👉 本来「未来を守るため」のアロスタシスが、結果的に「回避を強める予測」になってしまうのです。
3. 復帰に勇気がいる理由もアロスタシスで説明できる
休む期間が長いほど「行くこと」は大きな脅威に見えます。
扁桃体が「また失敗する」「体がもたない」とシミュレーションし、予測のコストを誇張するからです。
一方で、「戻りたい」という社会的報酬も存在しています。
脳は常に「得られる報酬」と「予測されるコスト」を比較し、行動を決めます。
👉 このバランス調整をしているのもアロスタシス。
だから復帰の一歩には「安全な予測」を作り直すサポートが必要になります。
4. 行ったり来たりを繰り返す脳の状態
「今日は行けたけど、次の日は休んでしまう」
これはアロスタシスの予測モデルが安定していない状態です。
- 行けた日 → 達成感があるが疲労で「やっぱり危険」と学習
- 休んだ日 → 安心するが「行けなかった」という後悔も残る
👉 脳は「安全と危険、両方の予測」を抱え込み、振り子のように揺れ動きます。
まとめ:不登校・出勤しぶりを“アロスタシス”で理解する
- 脳は未来を先読みして体を整える(アロスタシス)
- 不登校や出勤しぶりは「危険予測」が過剰になった結果現象
- 長期化すると「行かない方が安全」という予測モデルに固定される
- 復帰には「報酬とコストの天秤」を安心に傾ける調整が必要
- 行ったり来たりは「予測モデルの不安定さ」が原因
改善のためのヒント
- 小さな成功体験を積む:安全な予測を少しずつ書き換える
- 身体予算を整える:睡眠・栄養・運動で脳にエネルギーの余裕を作る
- 安心できる文脈を与える:一人ではなく、支援者や仲間と共に行動する
不登校や出勤しぶりは「脳の予測システムが未来をネガティブに描いている状態」。
大切なのは、その予測を書き換えて「行ける未来」を脳にイメージさせることです。
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