人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・“エフィカシー”を知る②
2022/10/08
人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・“エフィカシー”を知る②
1 エフィカシーが注目される背景
2 セルフエフィカシー(自己効力感)が高いと何が変わってくるのか?
1 エフィカシーが注目される背景
新型コロナウイルスの影響や台風などの自然災害、そして市場や経済環境の急激な変化など、予測しづらい昨今、将来がどう変化していくかは、全く予測できない状況下にあることはご存知かと思われます。
こういった状況を表す言葉として「VUCA」というキーワードが使用されています。
「VUCA」とは、社会やビジネスにおいて将来の予測が困難になっている状態を示す造語で、一言でいうと「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味します。元々は1990年代後半に軍事用語として使用されていた言葉ですが、2010年代に入ると、先行き不透明な社会情勢を指して、ビジネス界において使われるようになりました。
ちなみに、「VUCA」は、4つの単語の頭文字を取って作られたものです。それが、
V:Volatility(変動性)U:Uncertainty(不確実性)C:Complexity(複雑性)A:Ambiguity(曖昧性)です。
このように未来が予測不能な状況下においても、対応可能な社会人として求められているのです。
この混沌とした社会だからこそ、セルフ・エフィカシー(自分の能力を信じてやり切る力)が試されているのではないかと考えます。これまで高度経済成長期の時代を作った前例を繰り返すだけでは生き残れない時代に入っているのはいうまでもありません。あの日本製品を爆買いしていた中国人でさえも、自国の商品を見直し、市場改変を進めております。だからこそ、その現状を打破して、新しいことにもチャレンジしていくマインドが個人にも求められているのです。
また、企業戦士として「新しいことや未開拓分野に挑戦してもらう」機会が増えてくることは必至です。そして、新しいことへの取り組みが増える中「やったことがないけど、何とかなるでしょう」「やってみましょう」「やってやりましょう」という考えが多い組織と、「やったことがないから、不安です…」「自分には無理です…」「結果はやる前から見えていますよ…」という考えの多い組織では実行スピードに差が出てくることは容易に想像にできます。
今後、エフィカシーの高さが組織の実行力や成果により大きな影響を与えていくと思われます。
2 セルフエフィカシー(自己効力感)が高いと何が変わってくるのか?
では、社員のセルフエフィカシー(自己効力感)が高まることにより、実際の現場においてその働き方や価値観、そして考え方にどのような影響を与えるのかを考えていきたいと思います。
まず、セルフエフィカシーの高い人は、自分なら達成できるという感覚を持っているため、困難な問題やトラブルが起きても、すぐ立ち直り、再び立ち向かうことが可能です。また、物事を客観的に捉えることができるため、やってみた結果が望まない結果だとしても、その経験から学びを得ることができます。そして、その得られた知見により、次の行動の精度が上がるため、成功体験が増え、そのことにより自信がつく…というように、プラスのスパイラルに入りやすくなります。
また、自己効力感と主体性は強く関連しております。
主体性とは、自らの意志や判断に基づいて、自らの責任のもとで行動しようとする態度や性質を意味した言葉になります。
主体性のある社員は、上司の指示に従って仕事をするのではなく、自分自身の考えによって行動を選択することが可能です。そして、自らの行動がもたらす結果にも責任を負うことができます。社員が会社に忖度せず、主体的に自分が実現させたい働き方を提案し、実現させていくことが重要です。
このように、セルフエフィカシー(自己効力感)が高い社員が増えれば、働き方改革も、もっと本質的な意味で良い方向に進むのではないかと考えます。
働き方改革の本当のねらいは「個の意識変革」だと考えています。
人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・“エフィカシー”を知る② 続く
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