思考が止まる、遅れる、迷う選手への処方箋
2025/07/27
思考が止まる、遅れる、迷う選手への処方箋
〜脳の働きとコーチングで、判断力を取り戻す〜
Podcastを聴きながらご覧ください。
https://youtu.be/MK9GaJD4mzo
はじめに:なぜ「考えすぎて動けない」のか?
多くの選手が「判断が遅い」「考えすぎて迷う」といった悩みを抱えています。練習ではスムーズにできているのに、試合になると頭が真っ白になったり、考えがまとまらず動けなくなったり…。これは単なる「性格」や「経験不足」ではありません。
実は、脳の思考処理と判断の仕組みに深く関わっている問題なのです。
1. 【脳の視点】前頭前野とワーキングメモリの限界
判断を行う脳の中枢は「前頭前野(PFC)」です。
この部位は「情報の一時保管庫」であるワーキングメモリを使いながら、選択肢の比較・リスクの予測・行動の意思決定などをしています。
ところが、
- 情報が多すぎる
- 感情(緊張・不安)が混ざる
- 同時に複数の判断を求められる
このような状況になると、ワーキングメモリの容量がパンクし、思考停止に陥ってしまうのです。
2. 【典型的な悩みパターンと例】
- 「AかBか」で迷って動けない(例:パスかシュートか)
- 判断がワンテンポ遅れる(例:相手の動きに対応できない)
- 頭の中で「正解」を探し続けてしまう
- コーチの指示と自分の感覚がズレて迷う
いずれも「頭の中で言語化された思考」が詰まりすぎて、自動化された身体の判断(運動野)との連携がうまくいかなくなる現象です。
3. 【原因の深層】「考える練習」の欠如と“誤学習”
思考が止まる選手の多くは、
- 「言われたことをやる」ことに慣れすぎている
- 自分で状況を読み取って判断する経験が少ない
- 失敗への恐れから「正解」を探し続ける
という傾向があります。
これは脳の可塑性(変化する力)から見ると、「受け身の脳の回路」が強化されてしまっている状態。つまり、自ら問いを立てて考える習慣が育っていないのです。
4. 【アプローチ法①】「思考の筋トレ」:認知トレーニングの導入
判断スピードや選択力を鍛えるには、以下のようなトレーニングが有効です。
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5. 【アプローチ法②】「考えすぎ」から「動きながら考える」へ
重要なのは、「思考→判断→行動」ではなく
「行動しながら考える」脳の切り替えです。
これを脳科学では「フィードフォワード型思考」と呼びます。未来に向かって先回りして動く脳のスタイルです。選手には「まず動いてみる」ことを許す空気と、「失敗してもいいから考えよう」という安全な問いかけ環境が必要です。
6. 【コーチの問いかけ例】
- 「今、何を見て、どう感じた?」
- 「どこで迷った?それってなぜだと思う?」
- 「プレーの“前”にどんな判断があった?」
- 「もし次があれば、どう動く?」
このような問いを通じて、選手の脳は「思考の軌跡」をたどりながら、判断のスピードと質を高めていきます。
おわりに:思考とは“技術”である
「考えること」は、才能ではなく技術です。
脳の使い方を学び、思考を鍛え、試合に活かすことは誰にでもできるトレーニングです。
“正解を探す”のではなく、“問いを持つ”ことで、自分だけの思考スタイルが生まれます。
選手が「考える力」を手に入れたとき、パフォーマンスの質は確実に変わりはじめます。
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