いじめの“起こりにくい社会”をつくるために
2025/07/05
いじめの“起こりにくい社会”をつくるために
~人と人との関係性をデザインし直すという希望~
1.「個人を責める」のではなく、「構造を変える」
いじめ問題を語るとき、私たちはつい「加害者」「被害者」「傍観者」といった個人の行動に焦点を当ててしまいがちです。
もちろん、行動の責任は大切です。
しかし、もっと重要なのは、「その行動を生み出した“場の空気”や“構造”に目を向けること」です。
例:構造的な要因とは?
- 教室に「対話する時間」がない(主張し合う習慣がない)
- 成績や能力で“優劣”が自然と生まれる競争環境
- 教師・親が「見えない優等生像」を押しつける
- 「沈黙が正解」とされる集団の雰囲気
🌱 このような「関係性の型」を変えることで、人を排除する動機そのものを減らすことができます。
2.「安全基地」が存在することの重要性
脳機能学の観点から見ても、人は安心できる人間関係の中でこそ、他者に優しくなれることが分かっています。
この“安心できる存在”を、心理学では「安全基地(secure base)」と呼びます。
● 安全基地とは?
- 批判せず、話を聴いてくれる人
- どんな感情も受け止めてくれる場
- 失敗しても戻ってこられる関係
研究によれば、この安全基地があると、オキシトシンが分泌されやすくなり、信頼・共感・親切行動が増加します。
🧠 つまり、いじめの“対策”ではなく、「安心の拠点」が先にある社会を設計することが重要なのです。
3.「感情の共有」ができる文化を育てる
いじめの温床となるのは、感情を抑圧し、他者と共感する力を育めない環境です。
逆に言えば、「感情をわかち合う文化」を持つ集団では、排除や攻撃が起きにくくなります。
たとえば学校や職場で…
- 「今の場面でどう感じた?」を話す時間を持つ
- 「イライラ」「もやもや」「嬉しい」などの言葉を自然に口に出せる習慣をつくる
- ネガティブな感情を悪とせず、「気づき」として扱う
これにより、感情の解像度が上がり、自分と他人の違いを受け入れる力が育っていきます。
「感情を語れる関係」は、「噂や排除でしか感情を処理できない状態」から抜け出す鍵です。
4.「いじめに沈黙しない社会」を共につくる
いじめを支えている最大の構造は、実は加害者本人ではなく、傍観者の“沈黙”です。
だからこそ、「いじめが起こっても、誰かが声をあげる」文化づくりが本質的な予防になります。
そのためにできること:
- 「見て見ぬふりは共犯だ」と言うのではなく、「あなたの声が大切だ」と伝える
- 小さな違和感に、「あれ?」「ちょっと気になる」と言える空気をつくる
- 「勇気は行動の中に宿る」ことを体験的に学べる場を設け(ワークショップ、演劇、ロールプレイなど)
5.「多様性が歓迎される社会」こそが、いじめを起こりにくくする
根本的にいじめが起こる背景には、「違うことは悪いこと」「空気を乱す人は排除されるべき」という、
同調圧力の文化があります。
その逆、つまり…
- 多様な意見・考え方が歓迎される
- 間違いが否定されない
- 弱さを見せることが認められる
こうした価値観が浸透すれば、いじめを支える文化的土壌が崩れていくのです。
🌏 いじめは「個人の問題」ではなく、「社会の文化の反映」
だからこそ、文化を変えることが、最大の予防なのです。
いじめのない社会ではなく、“つながり直せる社会”を
私たちが目指すべきは、「いじめのない理想郷」ではないのかもしれません。
むしろ、
- いじめが起きたときに、早く気づける
- 誰かが声をあげたときに、共感し合える
- 傷ついた人が、もう一度信頼できる人と出会える
そんな「つながり直せる社会」です。
そのためには、私たち一人ひとりが、日常の小さな選択の中で「どんな空気をつくるか?」を意識すること。
それこそが、いじめの起こりにくい社会づくりの第一歩になるのです。
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