コーチングシリーズ:パフォーマンスを導き出すために知っておきたいこと④「脳とSelf1、そして脳とSelf2の関係性について」
2023/10/15
コーチングシリーズ:パフォーマンスを導き出すために知っておきたいこと④「脳とSelf1、そして脳とSelf2の関係性について」
これまで「Self1」と「Self2」については②(*:下記)で紹介いたしました。
*https://fine-lab.jp/blog/detail/20230930144244/
今回は「Self1・Self2」と「脳」との関係性について解説していきたいと思います。
まずは、私の疑問である一般的に言われている言葉の中に、腑に落ちないけけども当たり前のように言われているものがあります。そこから紐解いていきたいと思います。
それが「話せばわかる」と「そんなつもりはなかった」です。
両者ともよく使われる言葉です。
では、前者から解説していきたいと思います。
まず皆さんに質問です。
皆さんは本当に「話せばわかる」と思っていらっしゃいますか?
多分、大勢の人は「話をしたってわかるはずがない」と、感じていらっしゃるのではありませんか。
昔から言われている、「話してわかるのだったら、警察はいらないよ」ということです。
実際にそうです。その証拠に「法律」があるのです。
話をしても、説明しても、人間の行動は変わるものではないと、みんな知っています。
私たちは、その「法律」によって行動制限を強いられますが、そのおかげで安全に生活することが出来ているのです。
私たち人間は、「話をしても、説明しても」即座に行動に反映されないことを知っているのです。
では、なぜ聞くことも、話すことも出来、そして理解することも出来る人間が、自分の行動をコントロールできないのでしょうか。
その理由が「Self1」と「Self2」にあります。
私たち人間は、「Self1」と「Self2」がそれぞれに活動していることに気づいていません。
実は、話を聞くのは「Self2」、そして行動するのも「Self2」です。
しかし、聞いた情報を処理し、行動へと促すのが「Self1」であります。
この「Self1」と「Self2」は、関わりを持っていますが、一体ではありません。
「Self1」と「Self2」を違和感なく同化させるためには、特別なトレーニングが必要なのです。
そのトレーニングプログラムが「教育」なのです。
その教育の狙いは、「Self1」を正常に機能させることにあります。
よって、「話せばわかる人」は「Self1」が常に機能している人です。
「Self1」が機能していない人が「法律」によってコントロールされるのです。
そして、「Self1」が機能している人は「自立している人」です。逆に「Self1」が機能していない人は「依存している人」になります。
その両者とも無自覚(無意識)ですが、それは脳の仕組みなのです。
いずれにしても、「自立している人」も「依存している人」もそれぞれの脳に書き込まれているプログラムに沿って発言・行動しているだけなのです。
それが、人がそれぞれの持つ「脳の仕組み=習性」なのです。
「教育する」というのは、脳に書き込まれているプログラムに沿って活動している「Self2」に対して「Self1」が意図や意思を持って書き換えていく、もしくは書き加えていくことです。
他者は書き加えることできません。
よって「言い聞かせました」と話し手を主体にした発言は、成立しないのです。
聞いたことを「Self1」が処理し、そしてプログラムを書き換えようと「Self2」の行動をコントロールするように指示しているのは「Self1」なのです。
この「Self1」が「Self2」をコントロールしている状態のことを、一般的に「変わった」「成長した」というのです。
他者から聞いたとしても「Self1」が機能していなければ、変わることはありません。
その「Self1」の質を高めるのが教育なのですが、そこには「教育プログラム」によるトレーニングが必要です。
では、話を後者の「そんなつもりはなかった」に移します。
行動したのは「Self2」で、そんなつもりはなかったと言わせたのは「Self1」です。
「行動している自分」と「発言させている自分」は別なのです。
そのことに気づかせないようにしているのが「脳の凄さ」です。
人間は自分の取った行動の理由を後で作り上げます。
行動は事実です。その事実を納得させるだけの理由を人間は勝手に創作します。そうしなければ、精神のバランスが保てないからです。
これは適応規制が発動している状態です。当然、無意識的活動です。
「脳」は、「Self1」と「Self2」それぞれに、そして別々に関わりを持っています。
そのことに「人間」は気づくことがありません。
だからこそ、未だに解決できない問題があるのです。
コーチである私たちは、選手のパフォーマンスを向上させるために、
①「脳の仕組みと習性」を知っておくこと。
②「Self1」と「Self2」の存在を知ること。
③「脳とSelf1の関係」と「脳とSelf2との関係」を理解しておくこと。
は、必須条件なのです。
その後に専門的な知識やスキルが必要になってきます。
現在は、後者だけが先行している指導が当たり前になっています。
どうしても、目の前の事象(結果行動)だけに関わるのが、コーチの役目だと考えています。それも、過去に書き込まれた思考プログラムに則って、自動的に動いているだけのことです。
この書き込まれたプログラムを書き換えるために、コーチ自身が「コーチングプログラム」を習得しなければ、今後も「変わらない」ということになるのです。
より、詳しく聞きたい方、または相談のある方は下記よりお願いします。
fine lab.代表 森 億
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