人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・”脳と心の関係性について”
2022/09/23
人材育成シリーズ(コーチ・管理職)・・・”脳と心の関係性について”
fine lab.では、スポーツ心理学・脳機能学・遺伝学の知見を活用しての個人及びチーム(組織)のパフォーマンス向上のお手伝いをさせて頂いております。
今回、お問い合せのあった脳と心、そしてパフォーマンス発揮との関係性について、簡単ではありますが解説してみたいと思います。しかし、簡単とは言え馴染みのない言葉等も出て参ります。最後までお読みいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
日常、活動していると「最近調子が悪い」「今日は上手くプレーできない」「今日はイライラしている」「やる気を出したいのになぜかやる気が出ない」「気分が陽気な時と暗い時の差が激しい」などなど、自己の精神状態(メンタル)が不安定なことに対して、心の声を漏らしていることはありませんか?
実を言うと、こういった不安や悩みのカギを握るのが脳内の神経伝達物質であります。
神経伝達物質というと「はて?」と思われるかもしれませんが、巷でいうドーパミンやセロトニン、そしてアドレナリンなどが一般的に有名な伝達物質です。しかし、それぞれがどんな役割をしているのかよく分からない、という方が多いのではないでしょうか。(神経伝達物質の詳細は、後日アップいたします。)
今回は心と脳、そしてパフォーマンス発揮に関係性の強い「神経伝達物質の役割」について解説していきます。
神経伝達物質とは、脳内で分泌されている化学物質であり、その種類は100種類近くもあると言われていいます。ちなみに神経伝達物質の同意義としてよく使われるのがホルモンという言葉です。正直混同している方もいらっしゃるのではないでしょうか。神経伝達物質とホルモンは、どちらも体内の情報伝達に関わる化学物質であるという意味では、基本的には同じになります。しかし、ホルモンは血液を介して情報伝達する化学物質であり、神経伝達物質は神経細胞間で情報伝達を行う化学物質であるという違いがあります。
そんな神経伝達物質の役割は脳内の情報伝達をスムーズにするということです。脳内には神経細胞という細胞が張り巡らされており、それらの細胞間を電気信号が伝わることによって、私たち人間は物事を認識し、そして様々な活動ができているのです。しかし、不思議なのは神経細胞同士が直接つながっていないということです。そのため電気信号を伝えるためには神経細胞間を仲介するものが別に必要になってきます。その神経細胞間を仲介するものが神経伝達物質なのです。要するに神経伝達物質があることによって脳内の情報伝達がスムーズとなり、その結果私たち人間は色々な活動・行動ができるということになっているのです。ちなみに神経細胞のことを「ニューロン」、そして神経伝達物質の受け渡すニューロンの接触箇所を「シナプス」と称されています。そして、神経細胞は100億から1000億程度あると言われています。
では神経伝達物質と脳と心、そして行動(欲求)の関係性について解説してみたいと思います。
神経伝達物質と心の関係は、知性や知性、そして喜怒哀楽といった精神に関わる作用性ということになります。心の仕組みについては、完全に解明されているわけではありませんが、心には脳内の神経伝達物質が重要な役割を果たしているということは間違いないと思います。
例えばメロンを食べたいと思った時に脳内がどうなっているのかを見ていきたいと思います。
メロンを見て食べるという行為は、目や舌、そして鼻などの感覚器官を使ってメロンという物体の情報を入手しているということになります。その後脳内で処理されていきます。感覚器官から受け取ったメロンという情報は、脳に送られ電気信号として神経細胞内に伝わっていきます。その際、メロンの情報は脳内では分散され、様々な部位で処理されます。結果「甘い」「緑」「やからかい」「いい匂い」「うまい」などと感じることになるのです。
そしてこの時、神経細胞同士は受け取ったそれぞれの電気信号を神経伝達物質に変換することで、知識や情動などの情報伝達を行なっているのです。送り手の神経細胞は神経伝達物質を放出することで、受け手の神経細胞に信号届けています。受け手の神経細胞には神経伝達物質を受け取るための鍵穴のようなものがついています。これを受容体(レセプター)といいますが、送られてきた神経伝達物質が特定の受容体に結合することで、受け手の神経細胞に信号が伝わるのです。
このようにして神経細胞の間を複雑に信号が行き来することにより、すでに脳の中に蓄えられているメロンの記憶と照合され、そして脳内の各部位が働くことにより、もっと食べたい、また買いに行こうと、いった様々な心や行動の変容が生まれると考えられています。ここで大事になってくるのは過去の記憶です。(記憶については、後日詳細をアップいたします。)
以上が、神経伝達物質が心の動きを作る大まかな流れになります。
しかし、ここで新たな疑問が生じてきます。例えば同じメロンを複数の人が食べたとします。しかし、人によって感じ方が違うし、さらに自分の中でも時と場合によって感じ方や感想に違いがあるのはなぜかということです。その原因は複数考えられますが、その原因を一般的な言葉で表現すると、脳内でのアクセルとブレーキの効き方に違いがあるのではと考えられています。あと記憶です。(記憶については、後日詳細をアップいたします。)
神経伝達物質は、その性質によって興奮性と抑制性の二つに分類されています。興奮性の神経伝達物質は、車でいうアクセルのようなもので信号を増幅させる性質があります。一方抑制性の神経伝達物質はいわゆるブレーキのようなもので信号を減少させる性質があります。
例えば、興奮性の神経伝達物質によって信号が増幅された場合は、「もっとメロンを食べたい」という欲求が高まるかもしれません。しかし、それと同時に抑制性の神経伝達物質によってその信号がある程度抑制された場合、「いや、今日はやめておこう」と自制心が働くかもしれません。このように私たちの心の動きは多かれ少なかれ神経細胞間を仲介する神経伝達物質のアクセルとブレーキの影響を受けているということになるのです。そして、この事で言えることは神経伝達物質のアクセルとブレーキを上手くコントロールすることで心の安定につながるということです。これが「セルフコントロール」です。(詳細は、別ブログにてご参照ください)
では、心と関係性のある神経伝達物質にはどんなものがあるのか?そしてどんな作用をもたらすのか?ということになりますが、これについては長くなりますので個別にアップしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
以上、脳と心、そしてパフォーマンス発揮のメカニズムについて簡単ではありますが、解説させていただきました。
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