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「認知症は“もの忘れ”じゃない。実は、脳が現実を書き換えている」

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「認知症は“もの忘れ”じゃない。実は、脳が現実を書き換えている」

「認知症は“もの忘れ”じゃない。実は、脳が現実を書き換えている」

2026/04/11

「認知症は“もの忘れ”じゃない。実は、脳が現実を書き換えている」

 

「さっき、スーパーに行ってきたのよ」

そう話す母を見て、私は一瞬、言葉を失いました。

なぜなら、

母は、今日は一歩も外に出ていなかったからです。

「え?行ってないよ」

そう伝えた瞬間、母の表情が曇る。

「行ったのよ。ちゃんと覚えてる」

その言葉には、迷いがありませんでした。

私は混乱しました。

嘘をついているようには、とても見えない。

むしろ、

“本当にそう思っている”ようにしか見えなかったのです。

ここで初めて気づきました。

認知症とは、「もの忘れ」ではない。

“現実そのものが変わってしまう現象”なのだと。

 

認知症の本質:記憶が抜けるのではなく「現実が作られる」

私たちは「もの忘れ」と聞くと

👉 思い出せない状態

を想像します。

しかし認知症では、それだけではありません。

👉 記憶の“空白”を、脳が埋めようとする

そしてその結果

👉 その場で“もっともらしいストーリー”を作る

これが「作話(さくわ)」です。

重要なのは

👉 本人は嘘をついているわけではない

ということです。

その人の中では

👉 それが“現実”なのです。

 

脳の中で起きていること(作話の正体)

では、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

ポイントは3つの脳機能です。

 

① 海馬:記憶が抜け落ちる

海馬は「記憶の司令塔」です。

ここが弱ると

・新しい出来事を覚えられない

・直前の記憶が残らない

👉 記憶の“材料”が不足する

 

② 前頭前野:チェックできない

前頭前野は

・考える

・判断する

・現実と照らし合わせる

役割を持ちます。

しかしここが弱ると

👉 「それ本当?」と確認できない

 

③ 帯状回(ACC):違和感に気づけない

帯状回は

・ズレに気づく

・違和感を察知する

役割があります。

ここが弱ると

👉 矛盾に気づかない

 

3つが崩れると、何が起きるのか?

・記憶がない(海馬)

・チェックできない(前頭前野)

・違和感がない(帯状回)

この状態になると

👉 脳は自然に“物語”を作る

そして

👉 それを疑うこともできない

つまり

👉 「作り話」ではなく「本人にとっての現実」が生まれる

 

なぜ作話を覚えていないのか?

ここも重要です。

答えはシンプルです。

👉 その作話自体も記憶されていないから

・今この瞬間の出来事も保存できない

・話したことも残らない

つまり

👉 作る → 消える → また作る

この繰り返しです。

 

fine理論で見る認知症

fine理論では、人の行動は

Emotion(感情)

→ Cognition(認知)

→ Will(意思)

→ Action(行動)

で成り立ちます。

認知症では

👉 Cognition(認知)が崩れます。

その結果

👉 現実ではなく“脳内のストーリー”で生きる状態

になります。

 

認知症の対策:脳の使い方を変える

では、どうすればよいのでしょうか。

答えはシンプルです。

👉 脳を正しく使い続けること

 

① 「思い出す」より「考える」

・比較する

・選ぶ

・理由を考える

👉 前頭前野を使う

 

② 感情を動かす

・楽しい

・嬉しい

・驚き

👉 感情が動くと記憶は残る

 

③ 人と関わる

会話は最強の脳トレです。

👉 脳の複数領域が同時に働く

 

④ 生活を整える

・睡眠

・腸内環境

👉 脳は生活の結果である

 

まとめ

認知症とは

👉 「もの忘れ」ではない

👉 脳が現実を再構築してしまう状態

です。

そして

👉 私たちもまた、日常の中で

「脳の解釈」で生きています。

 

最後に

あの日、母の言葉を否定するのではなく

「そうなんだ、何を買ったの?」

と聞いてみました。

すると母は、嬉しそうに話し始めました。

その瞬間、気づいたのです。

大切なのは

👉 正しさではなく

👉 “その人の世界を理解すること”

だということに。

そして同時に

👉 自分の脳をどう使うかが、未来を決める

ということにも。

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